4月~5月に出回る「新玉ねぎ」って見た目以外に辛味や栄養成分にも違いがある?


スポンサーリンク


Pocket

新タマネギは4月~5月が旬な野菜で、早いところだと3月の中旬~下旬になるとスーパーなどの店頭に並ぶようになります。

4月になればほとんどのスーパーで見られるようになり、タマネギが好きな方はこの時期だけは新タマネギを好んで食べるという方も少なくないはずです。

 

新タマネギは見た目にも特徴があり、一年中出回っている茶色い皮のものとは違って、全体的に白っぽいのが特徴的です。

ですので、見た目だけですぐに新タマネギか、そうでないかが判断できます。

 

では、「新タマネギ」と「タマネギ」って味や栄養素など、大きな違いってあるのでしょうか。

新タマネギとタマネギの違い

まず、新タマネギってどのようなタマネギのことを指すのかを説明します。

頭に「新」と付くように新しい、つまり獲れたてのタマネギのことを「新タマネギ」っていうんです。

 

野菜を扱っているところならどこ行っても1年中置いてあるタマネギって実は取れたてではないんです。

新タマネギの皮って白色をしているんですが、これをこのままにしておくと品質が低下してしまうんですね。

 

そこで、わざと乾燥させて皮をカラッカラにして、痛みにくくするんです。

つまり、新タマネギを長持ちさせるために乾燥させたのが茶色い皮のタマネギです。

いつも見る茶色いタマネギは、獲れてからある程度の日数がたったものということになります。

 

新玉ねぎは春の短い期間しか出回らない理由は長持ちしないからです。

残ったものは全部乾燥させて茶色い玉ねぎとして市場に出回ることになります。

 

ですので、新タマネギは「獲れたて」のもの。

普通のタマネギは「獲れてから日数が経過」しているものということなのです。

 

全く同じものである両者ですが、味などにも決定的な違いがあるので以下で説明していきますね。

 

 

見た目の違い

onion-1310275_640

上記の画像が新タマネギです。

ほとんど白に近い色をしているのが分かりますね。

 

春にスーパーなどに行けば、大抵この新タマネギが置いてあります。

価格は普通の茶色いタマネギに比べてちょっと割高です。

 

onion-bulbs-84722_640

上記の画像が、良く見る一般的なタマネギですよね。

綺麗なオレンジに近い茶色をしていますが、実は表面が乾燥して変色した結果、このような色をしているんです。

 

二つの画像を見比べると、どっちが新タマネギでどっちが普通のタマネギか一目瞭然ですよね。

初めて見る方でも、一瞬見ただけでも判別できるので、新タマネギを買い求める場合はいちいち判断に迷うこともないでしょう。

 

 

味と栄養素の違いってあるの?

玉ねぎといえば、切ると涙が出るのは誰もが知っていることですよね。

この涙が出る原因の成分は、「酸化アリル」というものです。

 

実はこの酸化アリルってとっても健康にいい成分なんですが、熱や水に弱い成分なので加熱してしまうと成分が破壊されて十分に摂取できないんです。

また、水に長時間さらしてしまっても、ほとんどが流れ出ていってしまうのです。

 

なので一番いいのは切ったのをサラダで食べることなのですが、茶色いタマネギは最低でも30分は水に浸けて置かないと辛すぎて食べれたものではありません。

しかし、新タマネギにはこの辛味がそれほど強くないです。

 

驚くべきことは、両者に栄養素の違いはほとんどないということです。

決定的な違いは「見た目」と「味(辛さ)」なんです。

 

新タマネギは辛いどころか、フルーティーのような甘みがあります。

水にさらして置かなくても、そのまま美味しく食べられるので、サラダで食べる場合は絶対に新タマネギをお勧めします。

 

ちなみにさっきから書いている「酸化アリル」という成分ですが、この成分は「血液をサラサラにする」ことで注目されているほか、「血管内に血栓ができるのを防止する」「動脈硬化予防」「疲労回復」などの効果が期待されています。

こんなに体にいい成分を燃やしてしまったり、水に流してしまってはもったいないですよね。

 

一定の短い期間しか食べられない期間限定タマネギである「新タマネギ」は、みずみずしいフルーツのような味に加え、嬉しい成分が効率よく摂れる優秀な野菜なのです。

 

ちなみに、タマネギの酸化アリルは「繊維を傷つけて時間が経過すると増加する」という特徴があります。

つまり、包丁で切った状態で放置しておくと、酸化アリルの濃度が増すのです。

サラダで食べる場合は、切ってから30分~1時間ほど置いたものを盛り付けて食べるとさらに健康にいいかもしれませんよ。

 

 

保存方法での注意は?

茶色いタマネギは、長持ちさせるために表面を乾燥させる処置が施されています。

そのため保存に特化したタマネギであるため、保存方法を気にする必要は無いでしょう。

 

新タマネギはとにかく日持ちがしないです。

できれば、買ってきたらすぐに食べてしまうのがベスト。

どうしても保存したいという場合は、新聞紙で包んで「常温」での保存が望ましいです。

 

驚かれるかもしれませんが、冷蔵庫だと水分が多い上に密封された空間に入れることになるため、すぐに腐ってしまいます。

ですので、新タマネギの冷蔵庫での保管はNGです。

 

 

まとめ

新タマネギと一般的なタマネギの決定的な違いは、見た目と味にあるんですね。

体にいい成分を効率よく取り入れるという観点から、サラダで食べる場合は「新タマネギ」、炒め物や煮物で使用する場合は茶色い「タマネギ」をうまく使い分けるのもいいかもしれませんね。

 

とはいえ、新タマネギの多くは4月~5月の間しか出回りませんから、この時期はたっぷり「新タマネギ」を味わいたいところです。


スポンサーリンク