人気大河ドラマ真田丸でお馴染みの「真田信繁」。
信繁には、一生涯になんと4人の奥さんがいたといわれているから驚きです。
真田丸では、「梅」と「きり」という二人の女性が登場しますが、信繁は「梅」と結婚し子供も授かります。
そして、その側室となるのが「きり」という女性です。
しかし、後に信繁は「きり」とも結婚し、子供を授かっています。
ですが、実際には歴史上の詳しい資料がほとんど残されていないため、ドラマの設定もほぼオリジナルで描かれているといっていいでしょう。
真田丸の「きり」から学ぶ未知数の面白さ
大阪夏の陣、冬の陣で大活躍をする英雄・真田信繁(通称・幸村)には正室とは別に側室もいました。
正室は、信繁と同じく豊臣家のために忠義を尽くす大谷吉継の娘(竹林院)で、嫡男の大助(幸昌)を産んでいます。
側室としては堀田興重(作兵衛)の妹が信繁の長女を産んだとされています。
今回ご紹介するのは、そんな真田信繁の側室のひとりです。
NHKの大河ドラマ「真田丸」では長澤まさみが演じている「きり」です。
長澤まさみさんは、自身演じる「きり」について、とてもわがままなキャラだとおっしゃっていました。
まさに戦国時代を生きる「ヤンキー」的存在だと。
実際に、長澤まさみさん演じる「きり」に対して、視聴者から「ウザイ」「ムカツク」「嫌い」という”評判”がネット上で話題となっているくらいです。
恋愛で見ると、信繁は「梅」と「きり」と三角関係にあり、一人の男性をめぐる女性のバトルも見所です。
真田昌幸の重臣、高梨内記の娘
1600年の関ケ原の戦いでは、真田家は東軍の徳川方と西軍の石田方に分かれました。
真田家当主の真田昌幸は次男の真田信繁と共に西軍につきます。
昌幸の嫡男である真田信幸(信之)は徳川方に与します。
どちらが勝っても真田家は存続できるという最善の策です。
高梨内記は主君である真田昌幸に従い、第二次上田合戦に臨みますが、西軍は崩れて敗北。
真田昌幸・信繁親子は真田信幸とその義父である本多忠勝の助命嘆願を受けて、命だけは救われ、紀伊国の九度山に配流されます。
多くの配下が真田信幸を頼って上田に向けて去っていくなかで、十六人の部下だけは忠義を尽くして九度山で過ごしたといいます。
そのなかのひとりが高梨内記です。
高梨内記は真田昌幸の重臣でもありましたが、真田信繁の義父でもあったのです。
つまり娘が真田信繁に嫁いでいたことになります。
名前は不明です。
ですので「きり」という名は真田丸作品のなかのフィクションのようなものですね。
どんな性格で、どう信繁を支えたのかもよくわかってはいません。
歴史上の書籍では「高梨内記の娘」として書かれていない、まさに謎の女性なのです。
真田丸のなかの「きり」の存在感
大河ドラマ「真田丸」ではきりの存在は異色です。
三谷幸喜脚本のなかで、長澤まさみさんは「きりだけは現代劇のセリフで時代劇を演じるのがミソ」だと指示を受けています。
よって「きり」だけは際立って浮いています。
幼少時代から真田信繁のことが好きなのですが、信繁は梅(堀田興重の妹)のことが好きなのです。
この辺りの女の戦いも面白く作っているのがさすが三谷幸喜さんです。
しかし梅もきりも仲が良く育ってきたので、表立ってのいがみ合いはありません。
それでも純愛を貫く信繁と梅の間を邪魔するヒール役として、視聴者の悪評を浴びていました。
やがて信繁と梅は結ばれて子を授かります。
「真田丸」では第一次上田合戦の際に梅は戦に巻き込まれて命を落とします。
母を亡くした梅の子を我が子のように可愛がり育てたのが「きり」なのです。
今後の真田丸のなかでの「きり」の活躍
真田信繁は他勢力への人質としての人生を歩んでいます。
織田家の滝川一益の人質となり、上杉景勝の人質にもなりました、そして豊臣秀吉への忠誠の証として大阪城に人質に出されます。
どうやらきりも一緒に大阪に出向くようです。
はたしてどんな活躍をしてくれるのでしょうか、正妻となる竹林院との関係ややり取りも興味がありますね。
まとめ
最期まで真田昌幸に従った高梨内記と同じく最期まで真田信繁に付き従うのが「きり」となるのもしれません。
思ったことを歯に衣着せぬ云い方をするのが特徴的です。
今後、豊臣秀吉の正妻である寧々様や織田信長の姪である茶々(淀殿)との係わり方も楽しみです。
女性としての磨きもかかっていくのでしょう。
ちなみにきりは信繁との間に次女と三女を儲けています。
この三女がやがて伊達政宗の重臣である片倉重長の側室となります。
夏の陣の最中に行われた伊達家との道明寺の戦いの際の戦いぶりに信繁が感嘆し、大阪城から送り届けたともいわれています。
真田信繁の戦いがあまりにインパクトを残していたからなのか、敵側の諸大名からも血筋存続に注目を浴びていたようです。
今後どのように「きり」が描かれるかはわかりませんが、最期まで面白いやり取りを信繁としていってほしいものです。