アニメ映画としても未だに新しい続編を発表し、実写版の映画もハリウッドで作られたという鳥山明先生の不屈の名作「Dragonball(ドラゴンボール)」。
魅力は何といっても純粋無垢な主人公、孫悟空が強敵出現のたびに強くなっていく成長が見られるところです。
今回は、孫悟空の成長とそのために何が必要だったのかについてお伝えしていきます。
強敵の存在が孫悟空を変える
孫悟空の前に現れる強敵を順に追っていくと、
亀仙人 → 天津飯 → 桃白白 → ピッコロ → ラディッツ → ベジータ → フリーザ → セル → 魔人ブー
だいたいこのような順で孫悟空の実力を上回る強敵が現れます。
それをことごとく乗り越えていくのが孫悟空なのです。
諦めない力というよりも、純粋に上を追い求める姿勢が強力なパワーアップにつながっていきます。
「おら、強いやつと戦うのがワクワクするんだ」
これが孫悟空です。
相手が悪であろうが、強い相手への尊敬の念も忘れません。
そして相手がまた一段と強くなってぶつかってくることを望むのです。
それがまた自分自身の成長にも繋がると確信しているのかもしれません。
ドラゴンボール完全版の17卷には名シーンがあります。
死闘の末にベジータを倒した孫悟空。互いにもう戦う力を残してはいません。
そこで仲間の仇を討つべくクリリンが剣を持ってベジータにとどめを刺そうとしたときです。
孫悟空のセリフになります。
「そいつが死にそうになってるのをみて、おもっちまったんだ。
もったいねえって。
オラは界王さまのところで修行して、頂点を極めたつもりでいたんだ。
しかしそのベジータはオラよりずっとずっと上をいっていた。
びびったよ。
正直いってまいっちまった。
だけどよ、心のどこかでうれしくてドキドキしてたんだ。
ピッコロのときみてえに。
やっぱりオラもサイヤ人だからかな、わるいクセだ。
このつぎはぜったいにベジータを超える実力を身につけて倒してみせる。
まちがっているのはわかるが、たのむ。オラひとりにやらせてくれ!!」
まさに孫悟空の真骨頂です。
憎しみ以上に強さへの渇望が勝るのです。
結果、ベジータは確かに以前よりも強くなります。
そして孫悟空はその上をいくことになり互いに競い合うライバルとなります。
強くなるための修行
競争相手の存在だけでは強くはなれません。
そのための努力を孫悟空は惜しまないのです。
それを修行といいます。
自分の体に負荷をかけて訓練することで力を高めていきます。
亀仙人との修行、カリン塔での修行、神様との修行、界王さまとの修行、宇宙船での修行、精神と時の部屋での修行とそのたびにハードになる訓練を乗り越えていきます。
宇宙船での訓練は人工重力装置を使用して100倍まで重力を高めることができるのです。
ここまでの過酷な訓練を耐えられるのもライバルの存在があってのことでしょう。
「あいつを超える」という目標が、訓練のモチベーションになっているのです。
強敵→修行→強敵→修行→強敵・・・このサイクルが孫悟空をどんどんと強くしていきます。
「強敵、修行」このどちらかが欠けても孫悟空の強さは存在しなくなります。
現実社会には自社、他社を通じて自分よりも凄い存在のひとはいくらでもいます。
それをただ凄いと感心しているだけでは自分の成長はありません。
それを乗り越えるだけの修行、訓練をして自分をブラッシュアップしていかねばならないのです。
現実社会は孫悟空のような人材こそ求めています。
「強敵」そして「学習する環境」どちらもしっかりと揃っているのです。
あとは自分次第なのでしょう。
ドラゴンボールから学ぶものは教育という観点からみてもとても大切なものです。
純粋に上を目指すハングリーさをもって、これから先、ますます厳しくなる国際社会の競争も乗り越えていかねばならないのでしょう。