世界中で読まれている日本を代表する漫画となった「ワンピース」。
主人公「ルフィ」が仲間を増やしながら海賊としてのし上がっていくお話です。
ちなみにルフィは、「悪魔の実」と呼ばれ、食べたら超能力を得るのことのできる不思議な食べ物を食べてしまっています。
「ゴムゴムの実」と呼ばれる悪魔の実で全身がゴムのようになります。
■ブレない目標の持ち方と伝え方
ルフィが一貫して口にする言葉があります。
常に口にしているので何巻で、という訳ではありません。
有名なセリフです。
早速1卷で登場します。
「海賊王に俺はなる!!」
断言します。
明確な目標を言い切ることでチームがまとまります。
下を向いては言いません。
どんな苦境に陥っても、常に上を向いてルフィは言い放つのです。
それがまたルフィに気力を与え、仲間に希望を与えています。
リーダーたるものこのブレない一貫した目標の持ち方、伝え方は実に参考になるはずです。
■個性あふれる仲間たちがチーム力を高める
楽天的でいつも前向きなリーダー「ルフィ」の他にも、たくさんの仲間たちがいます。
強さをストイックに追い続ける剣豪、海賊狩りの「ゾロ」。
剣にかける思いは情熱的ですがその他のことにはクールです。
美味しい食事を提供するコック。
黒足の「サンジ」。一貫して女好き。ブレません。ただし女性を守り抜く強さも秘めています。
強さには自信がない分、ホラを吹くことには自信がある砲撃手「ウソップ」。
射撃の腕前は最高級ですが、腕力は人並みか、それ以下、逃げ足も速いです。
自分を魅せることも上手い泥棒猫。航海士「ナミ」。
航海術にかけては超一流。
金目のものに弱いですが、ここぞというときの根性は男並みです。
褒められるとすごく喜ぶトナカイ「チョッパー」。
腕のいい医者ですが、素直すぎてひとの嘘を見破れません。
麦わらの一味のマスコットキャラです。
他にも考古学者の「ロビン」や大工の改造人間「フランキー」、音楽家「ブルック」という8人のメンバーで現在「麦わらの一味」は構成されています。
実に個性豊かで意見が衝突することもしばしばみられます。
■だからこそチーム力を表す面積が大きい
人間は5種類のタイプに分けられるそうです。
バラバラなメンバーでチームを作るより、同じタイプのメンバーでチームを構成した方がまとまりがあっていいように思えますが、それだと同じ方向にしか目が届かず、選択肢も少ないようです。
チームの面積は小さく、線になってしまいます。
強いチームはバラバラな5人が揃っていることだそうです。
それによりいろいろな意見が飛び出し、様々な状況に対応できるようになります。
厚みが出て、幅が広がります。
チーム力を表す面積は大きくなります。
もちろん全員が同じレベルの目標を共有しなければなりません。
ここで大事になってくるのがリーダーであるルフィのブレない目標です。
だからこそ仲間たちもルフィのようなレベルの目標を持ち続けられるのです。
ゾロのセリフで、
「じゃあ、俺は世界一の剣豪になってやる」
というものがあります。
夢の内容は違いますが、方向は同じです。
麦わらの一味の強さは、このバラバラなメンバーが揃っていることと、全員が仲間を思い、そのために一丸になれることです。
ナミを救うために全員が命をかけます。
ロビンを救うために国家に立ち向かいます。
仲間のために戦う。
そこは全員がブレないところです。
それが感動を生み、信頼を生み、新しい仲間を増やしていくことになります。
謎解きや、数年前の布石がここにきてこう活きてくるのかという伏線の張り方がとても上手いストーリー展開が話題ですが、それ以上に涙を誘う感動のシーンがたくさんあります。
今更ワンピースを読むなんて、と言わず一度読んでみて下さい(80卷まで現在出版していますが)。
目標の大切さや仲間を思う気持ちの大事さを感じることのできる最高の漫画ですよ。