学生を卒業して社会人となると、生活が大きく変わります。
一日の大半が労働時間となります。
休日も減り、その休日も仕事の準備に当てねばならなくなります。
業種によって違いはあるものの組織の歯車としての日々が待っています。
個人の力を高めつつ、組織力(チーム力)も同時に高められる企業が勝ち残っていく、過酷な現実社会です。
有名企業に就職が決まってもそこがゴールではありません。
ここから何十年という企業人としての人生が始まるのです。
人は何のために働くのでしょうか
働かざる者食うべからずという格言もあるように、生活するため、生きるために働きます。
結婚し、家庭を持ったら、家庭を守るために働くようになります。
他にもローンを返済するために働く人もいれば、趣味のために働く人もいます。
好きなアイドルのコンサートに給料の大半を費やす社会人に男女の差はありません。
隣の芝は青いという格言もあります。
あの仕事の方が給料がよさそう。あの仕事の方が楽そう。
あの人の仕事の方が・・・というように羨望の気持ちも出てきます。
うちの会社はまともに残業代が出ない。
まともな上司がいないと会社に対する不満も出てきます。
そのうち後輩が入ってくると、なんて物覚えが悪いんだと失望したりもします。
生活するためだけに人は働いているのでしょうか。
楽にお金を稼ぐことが得することなのでしょうか。
正規の時間に出社し、退社できる仕事がクリーンな仕事なのでしょうか。
私は以前、地方の進学塾の講師をしていたことがあります。
当時の私は、小学校1年生から中学校3年生までを預かって指導していました。
私は教えるのが好きでこの仕事を選びました。
わからないことをわかるようになったときの子どもの笑顔を見られたときは最高の気分です。
真剣に授業をしたら、生徒たちも真剣に話を聞いてくれます。
数学の力をつけるために毎日家庭学習で数学を勉強しようと呼びかけると一生懸命頑張ってきます。
そんな姿を間近で見て保護者の皆様も感謝してくれます。
反面、営業や企画に関しては過酷なノルマを課せられます。
一日14時間は労働しなければ間に合わないほどです。
塾生数を集めるために朝は学校の校門前でビラの配布。
休みには保護者を招いての説明会。学習面談。後輩の研修や来期に向けての打ち合わせ。
いくら時間があっても足りません。
人は何のために働くのか、私は、生活のためと志を遂げるために働いています。
塾で講師をしていた時は、この子たちが将来自立して、自分の力で生きていける力をつけ、この地元をもっと活性化し、日本の教育をここから変えていく。
それくらい強い思いで講師をしていました。
そのためにもっともっと感化力を見つけていくこと、グローバルな知識ややり方を身に着けられる人間になること。
そんなことを当時の私は「夢」として掲げて取り組んでいました。
志を持つことではじめて夢を叶えることができる
志はみんなで叶えるものです。
世代を超えて受け継がれるものでもあります。
夢は個人のものです。
志を遂げるためにどうなりたいか自分に課すものです。
例えば、医者になるのは夢です。
そして、医者になり多くの患者を救い、みんなを幸せにしたい。これが志だと思います。
私はそんな志をもった生徒を育てていきたいと思い働いてきたことを今でも誇りに思っています。
皆さんも改めて自分に問いかけてみて下さい。
人それぞれ、いろいろな答えがあっていいと私は思います。