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【真田丸】宝塚のスター中島亜里沙が演じる絶世の美女「吉野太夫」は家康が解き放った忍び(スパイ)だった!?

NHKの大河ドラマ「真田丸」は真田信繁を主役とした時代劇です。

真田信繁に係わる人物として、武田勝頼に始まり、徳川家康、上杉景勝、織田信長、北条氏政、豊臣秀吉、千利休、石田三成、豊臣秀頼など有名どころが脇を固めます。

 

それぞれが実在した人物であり、大いに活躍した英雄たちです。

真田信繁はそんな英雄たちとの触れ合いのなかで大いに成長を遂げていきます。

 

しかし実在したかどうか怪しいフィクションの登場人物も真田丸の面白さを際立たせてくれています。

そのひとりが絶世の美女として登場する吉野太夫です。

真田丸の脇を固めるフィクションの登場人物「初代吉野太夫」

吉野太夫は本名ではありません。初代から10代まで続く京都遊郭の名跡です。太夫は遊女の中でもトップクラスでなければ名を引き継ぐことはできないとされています。

美貌だけではなく、踊りの他にも和歌や琴、茶道や華道に通じていなければなりません。

 

吉野太夫は江戸時代初期に活躍した二代目が特に有名で、実名から知られていますが、今回の真田丸に登場する初代の吉野太夫は素性から不明でよく知られていません。

本阿弥光悦とも交流があったと伝わっています。

 

ドラマのなかでは関白である豊臣秀吉すら夢中になっていましたが、その話もあくまでフィクションです。

初代の吉野太夫と関白との間に関係があったかどうかは史実に残ってはいません。

 

ドラマに登場する吉野太夫は武家の女性と対称的に描かれており、髪型も頭頂にお団子を結いあげるスタイルで、当時の最先端の流行だったようです。

芸事から経済まで通じているバリバリのキャリアウーマン、それが吉野太夫です。

 

演じるのは宝塚のスター中島亜里沙さん

この妖艶な吉野太夫を演じるのはもと宝塚歌劇団のスターである中島亜里沙さんです。

踊りのうまさもさることながら、かもし出す色気はまさに吉野太夫そのものの存在感です。

 

当初の予定ではドラマの第15回のみの登場でしたが、その妖艶な演技が話題になったからなのか、第18回から第30回まで再度登場することになりました。

これには当の本人である中島亜里沙さんもとても驚いたそうです。

しかもその脚本の中身はさらに驚きの内容でした。

 

徳川家康の忍びとしての吉野太夫

実は最初に登場してくる吉野太夫と、再登場し真田信繁の父親・真田昌幸に近づく吉野太夫は別人だったのです。

その正体は徳川家康に飼われている忍びのひとりでした。

間諜として遊郭に入り込み、本物の吉野太夫と入れ替わり真田昌幸に接近したのです。

 

その美貌に虜になった真田昌幸は豊臣秀吉から依頼された城づくりなどそっちのけで遊郭に入り浸るようになります。

真昼間から吉野太夫を抱く日々が続くのです。

すっかり吉野太夫に心を許した真田昌幸は機密事項もあっさりと漏らしてしまうのでした。

 

吉野太夫の正体に気が付いたのは、真田昌幸の配下で忍びの頭領的存在である出浦昌相でした。

出浦昌相は真田昌幸の目の前で吉野太夫を刺殺し、その目を覚まさせます。

 

忍びを放つほど徳川家康は真田昌幸を警戒していたのです。

天下人である豊臣秀吉をして「表裏比興の者」と称賛させた真田昌幸の深謀を徳川家康が恐れたためでした。

 

それぞれの女性の強さ

真田丸には様々な女性が登場します。

真田信繁の幼馴染のきりや梅、母である薫や祖母のとり、正室になる春や細川忠興の妻・ガラシャ、淀の方や北政所、そして吉野太夫。

 

それぞれがそれぞれの信念をもち、魅力的で、戦国時代の女性ならではの強さを表現しています。

男中心の戦国時代において女性の強さ、美しさの一面を観ることができることも真田丸の面白さなのかもしれません。

そんななかでも吉野太夫の個性は独特で、輝いています。