パワーストーンでも知名度が高く人気の高い「ヘマタイト」。
実は、ヘマタイトには大きく分けて2パターンのものが存在します。
それは、「磁気」があるものと無いものが存在するということ。
全く同じ鉱物名なのに、この磁気の有無の原因ってなんなのでしょう。
ヘマタイトの磁気について
ギラギラと銀色に光り輝く姿が特徴のヘマタイトには「磁気」を持つものと、そうでないものの2タイプのものが市場に出回っています。
磁気といえば磁石ですよね。
磁石と同じように、磁気を帯びているヘマタイト同士を近づけると、カチッとくっ付きあったりします。
磁気を持っているからといって特別値段が高いわけではなく、むしろ磁気の無いものとほぼ同じ価格で取引されるているんです。
自然界のヘマタイトは磁気が無い!?
全く無いとは言い切れませんが、実は自然界に存在するヘマタイトは磁気を持たない鉱物です。
少なくても、基本的に磁気を持って産出されるというものではない鉱物だといえます。
実は、磁気を持つものは「フェライト」というものを加工したものです。
フェライトとは”永久磁石”とも言われ、鉄と酸化物を含んだ結晶の集合体です。
組成が鉄と酸化物でヘマタイトと変わりなく、見た目が全く同じことからフェライトを加工したものを「磁気ヘマタイト」と呼ぶようになっているのです。
また、「フェライト」と表記しても専門分野の人しか分からない言葉でもあり、実際に聞いても何の石なのかサッパリわかりませんよね。
逆に、既に人気の高い名前を取って「磁気ヘマタイト」と表記すると、イメージが付きやすいですよね。
ですので、ネーミングには販売戦略も関わっているといえるでしょう。
また、磁気を帯びているタイプは血行を良くするなどの「健康グッズ」も多く存在します。
フェライトの歴史
フェライトを最初に開発したのは、1930年の初め頃のことです。
加藤与五郎博士と武井武博士の、日本人の手によって作られたものです。。
世界最強の永久磁石の開発として世界を驚かせ、磁石の歴史を大きく変えました。
加藤与五郎博士はフェライトに父と呼ばれ、「フェライトには森羅万象が含まれている」という言葉を残しています。
最後に
市場に出回っているヘマタイトの磁気の無いものは自然界で産出したもので、特別な加工がされていないもの。
磁気を帯びたものは、フェライトを加工した人工物だと思っていいでしょう。
特に磁気ありヘマタイトは、日本が誇る”世界が認めた技術”が埋め込まれたパワーストーンだったのですね。
磁気ありヘマタイトは人工物になりますが、歴史を感じながら身に付けるのもいいかもしれませんよ。