「花より男子」は、マーガレットで12年間に渡り連載された少女漫画です。
神尾葉子先生の作品で、コミックは全37巻となっています。
ドラマ化もされ、累計6000万部を売り上げて少女漫画で一番売れた作品ともいわれています。
今回はこの人気少女漫画「花より男子」を呼んでみて、作中から学ぶ”人間性”について書いていきます。
金持ちが通うエリート高校
主役たちが通う高校は日本中のお金持ちを集めたような豪華な顔ぶれになっています。
運転手付きの車で通う生徒も多数。休みには普通に海外旅行で豪遊。
日本や海外に別荘はいくつもあり、自家用のクルーザーを所有するなど贅沢三昧です。
このバブリーな高校の名前が「英徳学園」といいます。
生徒たちは、財閥の御曹司やグループ会長の子息、歴史ある有名茶道の家元の跡取りなどです。
基本的にはお金に関する不自由を味わったことなどない、将来を約束されたエリートたちです。
英徳学園に通うことになった普通の少女
この英徳学園に突如通うことになるのが、牧野つくしです。
一般市民で、父親は普通のサラリーマン。母親もパートしており、住居も安いアパート。
まったくもって場違いな感じですが、牧野つくしはバイトをしながらこの学校に通い続けます。
もちろん周囲の金持ち集団は馬鹿にしながら彼女を見て笑っているような毎日です。
そんな中で牧野つくしは最強のメンバーに目を付けられることになるのです。
それが「F4」と呼ばれる超超金持ち息子たちでした。
いじめと戦う
牧野つくしの魅力、それは雑草魂です。
どんなにいじめられ、ふみつけられても再び立ち上がることのできる根性の持ち主です。
牧野つくしはF4を敵に回し、赤札というものをロッカーに張られて全校生徒の標的にされます。
それでも牧野つくしは立ち向かい続けます。
やがてその闘志と根性が道を拓いていくことになるのです。
ちなみにもうひとりの主役である道明寺司は、このF4のリーダーです。
恐ろしく凶暴で暴力事件を金と権力でもみ消してきたような男です。
道明寺司は執拗に牧野つくしを追い詰めますが、牧野つくしは一歩も引かず、逃げ出しません。
そして牧野つくしが逆に道明寺司をぶん殴るのです。
ストーカーのようにつきまとう道明寺司
牧野つくしの一撃で目が覚めた道明寺司は、今度は逆に強烈な恋愛感情を牧野つくしに抱くようになります。
金に糸目をつけないストーカーぶりは笑いを誘います。
当初は困惑し、嫌がっていた牧野つくしでしたが、様々な出来事を通して道明寺司の優しさや魅力に気が付き惹かれていくのです。
恋愛感情を抱いた相手にどう接していいかよくわからない道明寺司は度々暴走しますが、ド直球の言動が牧野つくしに少しずつ伝わっていくのが可愛らしくもあります。
ふたりはやがて気持ちが通じ合うようになりますが、その恋路を邪魔するような出来事がどんどん起こっていくのです。
金やコネより人間性
牧野つくしにはお金もなければそこまでの美貌もありません。
ただし凄まじく前向きで、明るく、誠実なのです。
金持ち集団たちも牧野つくしに接するようになって、人生で何が一番大切なのかを考え始め、気づき始めます。
他にもいろいろな金持ちや権力者が登場するのですが、牧野つくしの不屈の精神に感化されていきます。
そして周囲が敵だらけだったはずが、いつの間にか仲間ばかりになっていくのです。
花より男子は恋愛漫画です。
イケメンもたくさん出てきます。
実写版でも豪華俳優のイケメン勢揃いでしたね!
そこも人気のひとつなのでしょうが、一番の魅力は人間性が何よりも価値のあることだと証明していく牧野つくしの姿です。
相手のことを考え、どこまでも泥臭く誠意をもって行動することで、お金やコネがなくても立派に道は拓けていくことをこの漫画は教えてくれます。