現代のドッグフードには多くの栄養分が含まれていますので、それだけでも不十分ということはありません。
ですが、飼い主としてはドッグフードだけを与えているとなんだか味気ないように感じてしまいます。
毎日同じ食べ物ばかり食べていると最初はとても美味しく感じていたものが「あれ?」とおもうような、いわゆる”飽き”のような感覚ですね。
これは犬も同じ気持ちかもしれません。
たまには他の食材を与えてみようとすることは決して悪いことではありません。
むしろ積極的に食べさせたい食材もあります。
今回は犬の健康を高める食材についてご紹介していきます。
キノコ類
犬に積極的に食べさせたい食材のひとつです。
間違ってはいけないのは、キノコといっても道端に生えているような正体不明なキノコ類ではありません。
「しいたけ」「エリンギ」「まいたけ」「えのき」「まつたけ」などが該当します。
人間もおいしく食べられるキノコ類ですね。
キノコ類に含まれている成分としては、まずβ―グルガンがあります。
抗ガン作用があり、犬の免疫力を向上させます。
花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギーなどにも有効的です。
ビタミンDが豊富でカルシウムの吸収を補助してくれるので、骨を強くするには必要な栄養素なのです。
食物繊維が多く、便秘の解消や腸内環境の改善にも有効的です。
ただし、生のまま食べさせるのはやめておきましょう。
火を通して細かく刻んでから食べさせます。
きゅうり
野菜は豊富な食物繊維を含んでおり、水分もたくさん含んでいます。
ただしウリ科にアレルギー反応がある場合はきゅうりをあたえるのはやめておきましょう。
きゅうりはその95%が水分ですので、体温調整の苦手な犬にはちょうどいい食材です。
水分補給にもなります。
またとても低カロリーでダイエットにも効果的です。
100gにつき14kcalです。
食物繊維も豊富で、便秘の解消に効果的です。
ただカリウムを含んでいて、利尿作用やむくみ解消の効果もあるので非常によい食べ物です。
ただし、カリウムのとりすぎは高カリウム血症のリスクがあるので大量に与えるのは避けるようにしましょう。
にんじん
にんじんが好きな犬も多く、おやつ感覚で与えたいという方も多いようですね。
ただ、にんじんを与える時はきゅうりよりも適量を意識しなければなりません。
食物繊維が豊富ですので消化の悪い犬には難しい食材で、食べさせ方もきっちりと知る必要があります。
カリウムも多く含んでいます。
カリウムは利尿作用がありますが、高カリウム血症のリスクもあります。
にんじんは必ず茹でてから(熱を通してから)与えるようにしましょう。
にんじんを茹でで食べさせることで食物繊維を分解し、カリウムの効果も薄らぎます。
そのまま生で食べさせることはやめましょう。
にんじんにはβカロテンが含まれています。
これは目や皮膚によい効果を発揮します。
抗酸化作用も強く、免疫力の向上につながります。
過剰に摂取しすぎるとビタミンAに変換されて肝臓に蓄積し悪影響を及ぼしますので、あくまでも適量を守ってください。
少量であればおやつ感覚で食べられる栄養補助食となってくれるでしょう。
キャベツ
キャベツは食物繊維を豊富に含んでいます。
またビタミンKやカルシウムを含んでいるので、丈夫な骨や歯をつくるのに大切です。
他の野菜よりも効率よく吸収することができます。
犬は自分でビタミンCをつくることができますが、このビタミンCも含んでいます。
こちらは疲労回復に効果的です。
ビタミンU(キャベジン)は胃壁の粘膜を丈夫にします。
カロテンも含んでいて、これは老化防止に効果的です。
その他にも心機能維持の働きのあるカリウムも含んでいます。
ですので過剰な摂取は高カリウム血症のリスクがあるので注意が必要です。
またヨウ素の吸収を阻害するグルコシノレートを含んでいますので、甲状腺の悪い犬には甲状腺腫や甲状腺肥大を引き起こす可能性があるので与えないようにしましょう。
まとめ
ドッグフード以外にも食べさせたい食材はたくさんあります。
ただし適量を常に意識する必要があるんですね。
過剰に与えることで他の病気を引き起こすことも考えられます。
また、犬自身が普通の食事に飽きてしまい、その食材ばかりをねだるようにもなってしまいます。
人間でもそうですがどんなによい物でも過剰に摂取してしまうとかえって悪影響を及ぼすものです。
ただ、これらの食材をたまに少量与えてあげるのはとてもいい影響を及ぼしてくれるんですね。
健康維持はもちろんのこと、毎日同じ食べ物ばかりの”飽き”の解消にもつながります。
食生活をコントロールするのも飼い主の責任のひとつです。
愛犬の健康を充分に配慮しながら、私たちを同じように楽しい食生活を送っていただけたらと思います。